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カネヒロがお届けする、旬のニュースです。

【2000年】

カネヒロニュース/12月号
 今年の秋鮭漁も11月末をもって終了しましたが、水揚数量は不漁の昨年よりさらに15パーセントも少ない大不漁となりました。それにより魚価が高騰し、水産加工業者は厳しい状況下におかれています。筋子、いくらも品薄状態で、市場卸値は例年の2〜3割高を強いられています。
 この秋鮭不漁の原因として水産関連の各研究者らは、様々な議論を繰り広げています。
 道東のある河川では、昨年の母川回帰率に比べ今年は約6割程度しか回帰しませんでした。その理由として、海水温との関連によって餌となるプランクトンが少なかったこと、ミンククジラの生息数が急増し、この食害が増大するなど海域での生物・物理的要因があったこと。
 ゴルフ場農薬に含まれるオキシン銅の急性毒性により、サケ・マス稚魚の呼吸機能が著しく低下し死に至るといった化学的要因の河川内への影響が指摘されています。
 またそのほかにも、稚魚を放流した時の沿岸水温が低かったために、餌となるプランクトンの不足から生存率が低下したのではないかとも言われています。

 冬のタラ漁の方も本格的なシーズンとなりましたが、時化(しけ)の影響で期待されるほど良い結果が得られず、魚価も不安定な状態が続いています。
 さらに、スケソウダラの釣・網漁も本格的な操業を開始し、たら子(助子)の生産も始まっていますが、外国各船、特に4,000t級の底曳網漁船の操業により、資源枯渇が懸念されており、根室の冬はますます厳しい状況を強いられています。


カネヒロニュース「つり情報」
 道東方面のほとんどの河川はすでに凍ってしまい、河川での釣りは不可能となりました。しかし、12月中〜下旬から根室の風蓮湖などで湖上の氷上わかさぎ釣りを楽しむことができます。
 北海道ではわかさぎの天然分布は認められず、全て種苗生産にて養殖された魚が放流されています。釣れるわかさぎは10cm〜15cm程で、その日の潮によって釣果にはむらがあります。
 釣り方としては、わかさぎ釣り専用のドリルで氷に直径20cmくらいの穴を開け、そこに風よけのためのドームテントを張り、その中で釣りをします。外気温は氷点下の世界ですが、テントの中では意外と暖かく感じます。仕掛けはサビキ仕掛けで、エサは紅サシ虫を使用します。
 わかさぎはどんな料理方法でもおいしく食べられますが、やはり天ぷらが最も美味と思われます。
 わかさぎ釣りは2月末まで楽しむことができ、冬の娯楽として、北の冬を彩ります。
2000.12.12

カネヒロニュース/11月号
 11月、北海道の各地で氷点下の気温が観測され、初雪の便りが届いた地域も少なくありません。

 8月から続いていたサンマ漁は、魚群の南下によって根室海域周辺ではその姿を見ることができなくなりました。
 秋鮭漁は不漁が続き、11月に入っても少量の水揚げがだらだらと続いている状況で、魚の質もかなり落ちてきており、いよいよ終わりに近づいています。

 反面、今年道東地方で豊漁だった真いか漁(するめいか)は、依然水揚げが続いています。これにより道南地方の桧山漁協等、真いか釣漁をブランド化している地域においては、魚価の低迷で苦戦をしいられているようです。

 これからの季節、根室海域周辺では、釣・底曳による鱈漁(真鱈)が本格化します。根室では一年中水揚げのある魚ですが、なんといっても冬が旬の魚です。マスコミ等でとりあげられ、高級珍味化された鱈の白子(タチ・タツ)は高値で取り扱われ、それに伴い高値で取引されています。
 水揚げ魚種が減少するこの季節、鱈漁は漁師たちにとっては、唯一の魚といっても過言ではなく、厳寒の北の海での漁は過酷で、まさに死と隣り合わせと言われています。しかし鱈船に乗る漁師は以外に多く、根室の冬の経済状況を映し出している一面ともいえます。


カネヒロニュース「つり情報」
 10月から紅葉が進んでいた道東地方の各山間部も、11月に入ってからはその葉を落とし、川面は落葉だらけの状態で非常に釣りづらくなりました。
 また、秋鮭の産卵も、各河川の支流で行われています。

 そんな中、唯一の釣魚のアメマスも産卵期をちょうど終えた時期で、深場で越冬する準備を迎えており、事実上今シーズンの河川釣りは終了したと言えるでしょう。早ければ11月末には、河川が氷で覆われてしまい、この状況が3月末まで続きます。

 冬がメインのハンティングの中で、10月から解禁となっている鴨猟は、今年比較的暖かい日が11月まで続いたせいか、肉の脂のかかりが悪い状況です。これから寒さが増してくるに従い、脂のかかりも良くなることでしょう。
 飛来数は、例年並といわれています。

 また11月から解禁となったエゾ鹿猟においては、今年から釧路・十勝・網走管内のエゾ鹿猟期を1ヶ月延長して来年の2月末までとし、依然深刻な鹿の農作物被害を防ぐ対策が進められています。
 その反面、オジロワシの鉛中毒による鉛弾使用禁止によって、今年から銅弾使用が義務づけられるなど、規制も増えてい ます。また、捕獲したエゾ鹿の有効利用として、町ぐるみで創作料理を発表するなど、色々と手を尽くしているようです。

2000.11.8



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