11月、北海道の各地で氷点下の気温が観測され、初雪の便りが届いた地域も少なくありません。
8月から続いていたサンマ漁は、魚群の南下によって根室海域周辺ではその姿を見ることができなくなりました。
秋鮭漁は不漁が続き、11月に入っても少量の水揚げがだらだらと続いている状況で、魚の質もかなり落ちてきており、いよいよ終わりに近づいています。
反面、今年道東地方で豊漁だった真いか漁(するめいか)は、依然水揚げが続いています。これにより道南地方の桧山漁協等、真いか釣漁をブランド化している地域においては、魚価の低迷で苦戦をしいられているようです。
これからの季節、根室海域周辺では、釣・底曳による鱈漁(真鱈)が本格化します。根室では一年中水揚げのある魚ですが、なんといっても冬が旬の魚です。マスコミ等でとりあげられ、高級珍味化された鱈の白子(タチ・タツ)は高値で取り扱われ、それに伴い高値で取引されています。
水揚げ魚種が減少するこの季節、鱈漁は漁師たちにとっては、唯一の魚といっても過言ではなく、厳寒の北の海での漁は過酷で、まさに死と隣り合わせと言われています。しかし鱈船に乗る漁師は以外に多く、根室の冬の経済状況を映し出している一面ともいえます。
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