8月末からの連日の大漁で根室の街を沸かせていた道東沖のさんま魚群は、南下して北海道から姿を消し、本年度のさんま漁は終了しました。
このさんまの豊漁で、かに漁船がさんま刺網漁に移行したため、根室の特産品である前浜の花咲がにの水揚げが低迷、漁期は9月末までに終了しています。水揚量はここ10年間で最低で、最盛期の10分の1程度にとどまりました。
さんまと同様に豊漁の根室管内の秋鮭漁も、11月に入ってからは数量が減少している状況です。漁期は11月末までで、イクラ等の製造が行われます。
街ぐるみでHACCP取得を推進している標津町では、北海道の秋鮭の消費拡大及びPRをねらって、いくらしょう油漬、とば、新巻鮭などの商品を航空定期便の通信販売カタログで売り込むといった、新たな販売経路の開発を試みています。
また、観光船を運行し、実際の秋鮭漁の網起こしを間近で見学することができるツアーなどを実施しており、秋鮭を取り巻く世界に新たな経済効果を見出しています。
根室でもHACCPに取り組む企業は増えており、根室ブランドの確立、そのPRが期待されています。
11月以降に漁期を迎えるものとしては、四島周辺のたこ漁、寒さが厳しくなるにつれて旬を迎える真鱈漁などが主な漁となってきます。
[いくら一口メモ]
いくらは見映えのする大粒な物より、銀毛(ぎんけ)の若い鮭からとれる少し粒の小さ目の方がお薦めです。濃厚なこくのある味で皮も残らずおいしさは抜群です。産卵期に近づき成熟した大粒の物は卵の張りもあり姿、形は良いのですが味の濃厚さがうすれ水っぽく皮が硬くなります。
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